いろいろなことがあったけれど、やはり楽器は素晴らしいです!

ピアノのレッスンは長続きしませんでした。

私が初めて弾いた楽器はおもちゃのピアノです。その頃の私は幼稚園児で、1本指で弾くのがとても楽しかったのですが、小学校に入学し本物のピアノを買ってもらってピアノ教室へ通うようになってからはあまり楽しいとは思えなくなりました。結局ピアノは上達せず、赤のバイエルが終わった時点で教室に通うこともなくなり、それ以降は学校の授業以外で楽器を習うことはなくなりました。そして私にとって、楽器というものは自分が演奏するのではなく、リスナーとして音楽を聴かせてもらうためのものになったのです。

楽器の音で困ったこともありました。

私は学生時代、音楽を聴くのが好きで、自分は買う予定はないのに楽器店からピアノやギターの音が流れてくるのを聞くだけで嬉しくなったりしていました。ところがそんな私が社会人になってしばらくすると、近所から聞こえてくる大きなピアノの音に悩まされるようになりました。他の地域に住む私の友人も、同じマンションの別の部屋から聞こえてくる楽器の音がストレスになると言っていましたし、音をめぐってのトラブルというのがかなり多いことも知りました。私はその後引っ越しをして、それ以降は楽器の音で困ったことはありませんが、自分が好きだったもので悩む場合もあるということを知ったのは大きな体験となりました。

それでもやっぱり楽器が好きです!

楽器の音に悩んだときから随分経ったころ、今度は音とは関係なく不眠症気味になったことがあります。そんなある日ラジオをつけてみたら、とても美しいピアノ曲が流れてきました。そして「いい曲だなあ」と思いつつそれを聴いていたら、いつしか眠ってしまっていたのです。目が覚めた後、私はプロの弾く楽器の音の力に感動しました。かつてピアノの音で辛い時期があった私が、しかも不眠で悩んでいるときに、心を落ち着かせて眠らせてくれるピアノの音というのはなんと凄いものだろうと思いました。そしてプロの弾く楽器の音には、技術だけでなく人の心を感動で満たしたいという思いがこもっているから、こんな効果が現れるのだろうと感じたのです。このときから私は、学生時代のようによくCDを聴いたりコンサートに行ったりするようになりました。そしてプロだけでなく、アマチュアやセミプロの人達がチームワークの良さを見せながら、一生懸命に弾く楽器の音も好きになりました。今では、自分が弾かなくても楽器が好きと言い切れて、楽器の音からいろいろな感動やパワーをもらえることをとても幸運だと感じています。

木管楽器の一種であるサックスは、サイズにバリエーションがあり、高音域から低音域まで演奏することができます。